今回、紹介する本は、牛肉とある病気との間の仮説について述べた本です。最初に断っ ておきますが、ここで述べられていることは、あくまで状況証拠ですので、ひょっとす るとたまたまこのような関係になった可能性もあります。しかし、国が予算をつけてそ の真偽を調べるには十分な証拠が示されています。是非、この仮説の真偽を早く検証し てほしいものです。もともと、私はこの本のような懸念を持っていてある統計の関係を 調べようとしていました。そうしていたところ、この本をみつけました。この手の本に してはわかりやすく、また数字の扱いも適正であるように思いましたので、御紹介しま す。内容については御自分で読んで検証してみてください。
最近も食の安全にかかわる事件が、いくつもおきています。このような食の問題につい て調べてみると、きわめて心許ない状況にあるようにおもわれます。たとえば、BSEや SARSやインフルエンザで肉をやめても日本の作物や魚には公害対策が遅れたことにより 水銀や鉛が含まれていて妊婦への影響についての注意情報がでていたりします。また、 最近もダイオキシン騒動がありましたが、そう簡単に地上からなくなるような物質で はないのですから、これからもいろいろな食物に含まれていても不思議ではありません。 まして世界中から食物が入ってくる時代です。さらに心配になります。いずれもすぐに 病気になるレベルではありませんし、見ためや味からわかるものでもありません。しか し最近問題となっているものの多くは大概何年も何十年もたってから大きな被害を受る ようなものばかりなのでで、より心配です。
ですから常に市場や店頭にでてくるものの、分析とその結果を表示するシステムが必要 に思います。表示されれば、大部分のものは問題ないことがわかりますし、より少ない ものほど高く売れますから、生産者の方々も、品質をあげることで実利を得ることがで きます。絶えず測定することにより、違法な焼却炉ができたら被害が広がる前にすぐに わかりますし、被害額を請求することもできます。そうしていくうちに、生産者と消費 者の方々がより環境や病気に敏感になって、日本の食物の品質が上がり、国際競争力を もつようになるのではないでしょうか。せめて、同じ餌や肥料を与えられたものの中か ら一つは調べるべきでしょうし、魚や肉ならあらの部分を調べれば出荷する量も変わら ないはずです。(ちなみに素人的には、家畜用のMRIを作れば生きてる段階で、BSEの検 査ができるような気がするのですが。)
厚生省の統計に患者調査というものがあります。これを見ると年代別の患者数やその経 年変化を調べることができます。私が推定したのは、もし、年をとるほど罹患率が上が っていて、その値が時がたつほど増えていたら、その病気は何らかの環境要因でおきて いて、その環境要因が年々増えているのではないかということです。私がみたところ顕 著な変化をしている病気は2種類あって一つはこの本にでてくる病気です。もうひとつ も調べているのですが、まだ、この本のようなはっきりとした関連をしめす方法や本は まだ見出せていません。どなたか、調べてみたらどうでしょうか。またそのような病気 については、国がより詳しい統計をとって環境要素を特定するような活動をすべきでは ないでしょうか。 そうすれば、未知の病気がひろまるのを未然に防ぐことができると思います。製造業で 品質を上げるための基本は、なるべく上流で不良率を下げることです。病気も病気がお きてから直すよりも、病気の原因を取り除く方がずっと少ない費用で効果がでるはずな のですが、あまりそのような政策はとられていないようです。診療報酬があるからでし ょうか、もし罹患率が少ない地方の診療報酬を上げるような政策をとれば、お医者さん も病気になる前の原因を取り除こうという活動に力がはいって、医療費の増大を押える ことができるでしょうし、交通事故もさらに減ってより安全な社会になるのではないで はないでしょうか。
では、また来月に。
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