今回紹介する本は古代日本を舞台にしたファンタジーです。
この作者のこの後に書かれた西の善き魔女の本編は、めったにないファンタジーらしいファンタジーでとても好きな本です。今回の本はこの作者のデビュー作ということなので期待して読んだところ、やはりなかなか楽しめる作品でした。ただ、古代がテーマなので雰囲気は全然違います。古代の題材で小説を書くときの難しさは、資料がほとんどないので、小説家がまったく創作するのとかわらない労力をかけて、登場人物をつくらなければならないところにあります。そして、その人物が史実と整合性があるようにしなくてはなりません。その点、さすが荻原さんは力量がすばらしく、みごとに古代の人々に生命をあたえて生き生きと活動させています。
この本で、その生き生きと活動している登場人物に興味を持った方はその人がどんな活躍をしたのかをさらに調べれば歴史におおいに興味をもつようになると思います。そして、そうなるとさらにこの本をおもしろく読めるようになります。
また、私はあとがきで驚かされましたので、できればあとがきを読まずに読んでください。あとがきでこの本のきっかけとなる古典が紹介されているのですが、まさかこのような波瀾万丈な話しにもとがあるとはおもわなかったので驚かされました。また、その話しの小説の下地への使い方がみごとでおどろきました。ぜひこの本を読んで日本の古典文学に興味を持ってください。特にエッセーの類は現代と感覚が同じことがわかってとてもおもしろいです。
では、また来月に。
では、また来月に。
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