今月の本 2203号 十八史略 陳舜臣 著



(今回はメルマガ発行後の誤字脱字の訂正や状況の変化や説明を加えたい点について随時加筆しています。)





今までもなんどか参考としてご紹介してきたこの本を 改めてご紹介いたします。

理由は当然ウクライナです。

歴史好きの私には みなさん歴史をご存じないと思います。

本来、ロシアのオリンピックの時に ロシアが半島を制圧した時に今くらいの圧力をかけるべきでした。 そうしたらあれだけ多くの犠牲はでなかったことでしょう。 第二次世界でオーストラリア併合の時にヒットラーに対して 咎めることができたら第二次世界大戦はおきなかったかもしれないのです。

そして、いま重要なのは、 現在のロシアがやったことを 国際社会が咎められるかどうかです。

軍事力による国境変更や他国への干渉が OKというシグナルになるためです。

当然各国はそういう方針も含めて 政策決定するようになります。 その結果世界中で紛争が多発することに なります。 この本の春秋戦国時代のように なることでしょう。

プーチンさんの側近もプーチンさんに警告したそうですが、 ロシアを含めたあらゆる国の 安全保障が大きく損なわれます。

なにしろもし今のようなことをしなくて ロシアが攻められたら、 今度はNATOを含む各国が、いまウクライナにしているような 援助をロシアにしたことでしょう。 そういう国際協力による安全保障を確立する方が よっぽどロシアのためにもなるはずです。

この本を読むとわかりますが、 国家は栄枯盛衰をくりかえします。 プーチンさんが亡くなって混乱した段階で ロシアの周辺各国が同様な手法で攻めても不思議は ありません。 今回攻め込んでいるのに核使用をちらつかせるなど ロシア自身が核の戦争予防効果を下げているのです。 核があるからといって安心はできませんし、 今回明らかになったように 原発を持った国が戦争するほど危険が多いものがありません。 (それなのに、日本ではガスの代わりに原子力をという記事をよく見ます。 今必要なのは北海道から四国までの太い電力線です。 311後の復旧スピードから想像するに予算さえつければ 一年かからないことでしょう。 そして、さらに原子力を使うために夜にした電力を 昼間に戻すことです。 そして再生エネルギーを増やすことです。 それなのに最近燃料が足りない、高騰しているといいながら 再生可能エネルギーの購入停止のニュースが流れています。 これは運用設計のミスです。 再生エネが余っていて購入できないときは 気象と連動しているので 予測できます。 余りそうな時は 企業や法人にその分安く多く使ってもらう 契約をすればよいだけです。 実際、電力が足りないときに優先的に 使用電力を減らす契約を法人とはしています。 その逆の契約をつくればよいのです。 AWSなどサーバー業界では使用されていない時間のサーバーの利用料を安くする契約は 当然のように行われていて、 その安い値段の時のサーバーだけ使う企業すらあるのです。 もしそういう契約ならば、運送業などは昼間にEVに充電するようになることでしょう。 電炉メーカーも電気代が数割程度でよいなら、常時稼働させるより 安い時間だけ稼働させた方が国際競争力のある製品を生み出せることでしょう。 なにしろ人件費は日本はそうとう安くなってしまっているのです。 送電線がいっぱいでというかもしれませんが、 全部の線がいっぱいではないはずです。 地区ごとに設定できるはずです。 なんなら発電所のとなりなら送電線は必要ありません。 そういうところの過剰時の電気代をさらに安くすれば、 工場の方が動いて行って 電気の地産地消も進んで送電線を作る費用も減るはずです。 時間的にも夜に利用しなけれなならないもの以外は 日中に電気を使うようになり蓄電池の費用も減ります。 もともと夜間必要な電力は少ないはずなのです。 原発の電気を使うために電力会社が夜間に誘導していたのですから それをやめてもとのもどせばよいのです。) チェルノブイリ事故が起きてからロシアは大きく人口を減らしています。 紛争による事故が続いたらさらに国力が弱り さらに攻め込まれることでしょう。

軍事力による他国への圧力や国境変更の禁止の コンセンサスがあるのとないのとでは どの国にとっても天国と地獄です。

ですから速やかに撤退して、 国際社会がロシアを咎めるのに ロシアも協力してほしいものです。

ロシアの協力を得られず 紛争が長引くようなら、 歴史的に大きな岐路なので ドイツと日本はガスの輸入を止めて、 フランスが原子力の輸出を止めることで、 さっさとこの紛争を終わらせる方が 国際社会の被害は小さく済むのでは ないでしょうか。

そんなことになったら日本においても各国においても被害は甚大ですし、 ロシアと他国が貿易や投資しようとしたのを 止めるためにさらに制裁対象国が増えるともっと 世界経済が大変なことになります。 それでも長引いて食糧危機になったり、 上述のように春秋戦国時代になるよりは、 日本も国際社会の被害が少ないと思うのですが、 みなさんはどう思われるでしょうか。

これは世界中の人がどうするか 考える問題です。

その判断材料になるのが、 この本です。

この十八史略は十八の中国王朝の歴史歴史書を まとめたものです。

歴史とは人間とはを俯瞰できるようになります。

ちなみに、これを読むと、ロシアや中国が追い求める専制政治と いうものがいかに滅んでいくかがわかります。 なにしろ何度も同じような光景を読むことになるのです。 それの対策として生まれたのが民主主義です。

ロシアや中国の人にもぜひ読んで民主主義の必要性について知ってほしいものです。

では、また来月に。

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